金儲けの精神をユダヤ思想に学ぶ



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元気が良いが出発点が狂っている奇妙な集団が書いた本

マックス・ウェーバーを叩きのめすと宣言して、近代資本主義を切りまくるつもりらしいが、元気がいい割には思想的な未熟さが目立ち、最後にはゾンバルドにしがみついてしまうから、まじめに付き合おうと考える読者には羊頭狗肉の本になる。だが、ユダヤ人の拝金主義にあやかって金を儲け、この世の春を謳歌したいという人にとっては、何となく有難いと感じさせてくれる点では、かつてのオウム真理教で出していた本に似ている。というのは合理精神を否定したいという願望と、レシオという概念を曲解して金儲けに結びつけ、いかにももっともらしく感じる屁理屈を並べているが、レシオはギリシァ哲学の基本概念であり、それをユダヤ人が換骨奪胎して悪用したことを忘れ、ギリシァ哲学を歪曲して得意になっているところに、執筆人たちの幼稚さと偏向があることに気づいていない。こういう異端と偏見に支配されたグループが、事によると革命や暴動のきっかけを作りかねないという点で、この次に何が出てくるかを興味深いと思わせる前兆を秘めた本と言えそうだ。星2つと3つの中間といったところだ。
小室直樹のと余り変わらんよね。

ここで小室の名を挙げたのは、この本の内容こそが、資本主義の精神の根幹がユダヤ人の思想に貫かれていて、決してキリスト教の勤勉よろしくストイシズムから勃興したという論を覆しているという点から来ています。
確かに、もはや小室の論は色褪せた感があります。
『ベニスの商人』のユダヤ人商人の考え方はシェークスピアも真っ青だというようなことで書いてありますが、そんなわけあるかと思っちゃいました。
シェークスピアとて判っているから、そういう作品をしたためたのであって、思いも寄らないというのは嘘なんじゃないかと。
あとは何人かの弟子が書いていますが、そこから答えが余り導かれないような気がしてならないなあ…。
合理性と性愛という点からも

評論家の副島隆彦が運営している研究所のメンバー達による本。資本制を形作ったのは、ユダヤ系の民族・宗教・文化・思想であるとする。話題を呼んだ羽入辰郎の本を引き、ヴェーバーに対するW・ゾンバルトの再評価を図るのが主要な内容だ。
私は歴史や社会思想には詳しくないので、興味深かった、一読をお勧めするというにとどめておきたい。本書においてはどちらかといえば傍論なのかもしれないが、関心を引かれる点があった。
ゾンバルトについても詳しくないが、彼は、資本制の基盤がユダヤ文化にあるということと共に、二つの点について論じているという。一つは戦争、もう一つは恋愛や贅沢と資本制との関係だという。
前者もそうだが、後者も傍流的に多く論じられてきた。私は経済学にも詳しくないが、所謂「合理的経済人」的発想にはどうにも違和感をもつ。それが総てではないはずだ。
特に所謂消費社会では、「内需」のあり方が大きく変化すること、その代表の一つが性愛であることも多く指摘されてきた。
この点では、本書の議論は、近年の小谷野敦や本田透のものにもつながる。また、本書では、ユダヤ思想=合理性=資本制という点が軸だが、それと、非─合理的ともいえる性愛との関係なども、まだまだ興味深い。
新しい思想

 最近ユダヤ人(教及びキリスト教)に対する批判が喧しい。だがそれは今までのものとは違う傾向をもっている。それはいわゆる左派によるユダヤ人批判、市民団体によるホロコースト否定が増えているということだ。疑問向きのある方はアマゾンなどで『キリスト教は邪悪だ!』や『偽イスラエル政治神話』を
調べることを勧めたい。事態はそこまで深刻なのだ。
 本書は軽い表題とはうって変わり、副島氏を中心としたメンバーがユダヤ思想と資本主義の関連を講じている。前近代の学問を超え新しい知見にあふれた書物である。
低レベル廃棄物

できそこないの赤点レポートのようだ。こんな論理、文章力じゃ、うちの大学は卒業できないだろうなあ。



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